【緊急報告】講座の延期とAI創作の具体例
https://tenro-in.com/zemi/345422/

文中の「あなたの作家性アンケート」にぜひお答えください。
AIによる物語創作を進化させるために
<NEWS>
◆ 【延期のお知らせ】「AI時代の小説の書き方」1day講座 日程変更のご案内
読者の皆様へ
3月2日に渋谷「天狼院カフェ」およびオンラインで開催予定だった「AI時代の小説の書き方」1day講座が、販売サイトのシステム障害により延期となりましたことをお知らせいたします。
● 新しい開催日程
* 日時:3月23日(日)11:30
* 場所:渋谷「天狼院カフェ」およびオンライン(変更なし)
楽しみにしてくださっていた皆様には心よりお詫び申し上げます。
● より充実した内容へ
この延期を前向きな機会と捉え、講座内容をさらにブラッシュアップしてお届けいたします。特に以下のような課題をお持ちの方に最適な実践的な戦術をご紹介します:
「AIに物語を作らせても面白くならない」
「書いてほしいことがAIにうまく伝えられない」
AIによる物語創作には、皆様が思わず「なるほど!」と膝を叩くような、効果的な手順があります。その秘訣を余すことなくお伝えします。
● 豪華講師陣
『小説を書く人のAI活用術』の著者全員が集結します:
山川健一
葦沢かもめ
ぴこ山ぴこ蔵(今井昭彦)
● お申し込み方法
以下のリンクより詳細をご確認の上、お申し込みください:
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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<TOPIC>
●AIへの不満を解消するには
AIによる物語制作に対してネガティブな印象を持っている人に体験談を聞くと、AIに対して、いわゆる「丸投げ」をしている方が多いことに気が付きました。
それではさすがにAIも面白い作品を書くのが難しいと思われます。
あなただって、見も知らぬ人から突然、「何でもいいから面白い話をしてください」とか「私の気に入るようなストーリー展開を作ってください」などと言われても困ると思います。
AIを上手に活用するためには、「やってほしいこと」の内容をある程度は用意しておくことが大事です。
どんな物語を書いてもらう必要があるのか? それはなぜか? その目的とはなにか?
最低限そのくらいは推測できる程度の情報をAIに伝えておいたほうが、あなたが望むストーリーに近いものが出来る可能性が高くなると思います。
それではどんな事前準備をしておけばいいのでしょうか?
●AI活用の事前準備
よく見かける例として、物語を作ろうとする人があらかじめ作っておくべきポイントとして以下のような文章の穴埋めが求められますよね。
「主人公は○○をしようとするが、 ××がその邪魔をする」
主人公の目的と対立軸。
確かに、これが物語のコアであることは間違いないと思います。
しかし、ダイレクトにこれを思いつくのはなかなか大変なのです。
私の主人公は何を求めているのだろうか? その敵となる人物はどんなことを考えているのだろうか?
少なくとも私のようにそのセンスがなくて苦しんでいる作者にはハードルの高い難題です。
さっさとこれが作れる人、というか、この文章を作るだけで自分らしい面白さを表現できる人には創作ノウハウなど必要ないでしょう。
なので、私の場合は、まずこの文章を完成させるためのヒントを探します。
それは既存の物語でもいいし、暗がりが生み出した一瞬の幻でもかまいません。
AIに本格的に発注する前に、まず「事前準備」として利用するのです。
具体的に言うと、私はまずAIにごく短いあらすじを作ってもらいます。
その手法としては、落語の三題噺というテクニックを使ったり、主人公の行動の動機から作ったり、あるいは既存のおとぎ話や神話、あるいは有名な短編などの構造を流用したりします。
その「事前準備」専用のツールを作ったりしているぐらいです。
何が閃きのきっかけになるかは百人百様です。あなたもご自分がアイデアを思いつく際の癖を思い出してみてください。
インスピレーションを降臨させるためには、いくつもの伝統的なパターンがあります。お気に入りが見つかったら、その手順を使ってAIに「ごく短いあらすじ」を作ってもらいましょう。
●例えば三題噺
落語が発祥の三題噺は、「人物」「品物」「場所」などのキーワードを使って、即興で物語を作る手法です。
代表的な名作「芝浜」は、お客さんから出された「酔漢」「財布」「芝の浜」という三つのお題から作られたそうでございますな。
さっそくClaudeに作ってもらいましょう。
▼ぴこ蔵の指示:
「彫刻」「運動場」「YOUTUBER」という言葉を使って恐ろしいホラー小説のとても短いあらすじを書いてください。
△Claudeの回答:
廃校の運動場に不気味な彫刻が設置された。人気YOUTUBERがその噂を聞きつけ、夜の生配信を計画。しかし配信中、彫刻から漏れる低い囁き声が視聴者の耳に届き始めた。翌朝、YOUTUBERの姿は消え、運動場には新たな人型の彫刻が一つ増えていた。その表情は、恐怖で歪んだままだった。
▼ぴこ蔵の反応:
何者かが、生きている人間を固形化している話です。
このあらすじから「恋人を石像にされた青年」というイメージが浮かびました。その青年を主人公にすると……
「主人公は石化した恋人を人間に戻そうとするが、邪神がその邪魔をする」
という物語のコアが出来ました。
なんだかギリシャ神話っぽくて陳腐ですね。
まず「石化」というのがよくある仕掛けなので気に入りません。見た目も面白くないのでここは「スライム化」にしてみましょう。
さらに「邪神」というのが分かりにくいので「カルトな介護施設」にしてみました。
そうすると「主人公はスライム状に変身した恋人を人間に戻そうとするが、カルトな介護施設がその邪魔をする」となります。
試しにこのあらすじをClaudeに作らせてみました。
△Claudeの回答:
『スライムと介護施設』
香織が目を覚ますと、枕元に見慣れない青い液体の塊があった。よく見ると、その中に恋人・理志の顔がぼんやりと浮かんでいる。
「理志...?何があったの?」
理志は声にならない声で説明した。昨夜、謎の男に襲われ、奇妙な薬を飲まされたという。気づくとスライム状になっていたのだ。
「必ず元に戻してあげる」と香織は約束した。
調査の末、「聖なる再生」という介護施設が関わっていることが判明。この施設は表向きは高齢者介護をしながら、裏では「不純な魂を浄化する」という名目で人体実験を行っていた。
香織は施設に潜入し、理志を人間に戻す解毒剤を見つけ出そうとする。しかし施設のカルト信者たちは、スライム状態こそが「純粋な形」だと信じており、香織の邪魔をしてきた。
「彼は浄化されたのです。元に戻そうなどと神聖な儀式を台無しにしないで」と施設長は目を光らせた。
最終的に香織は、同じ実験の被害者だった元看護師の助けを借りて解毒剤を手に入れることができた。しかし、施設の信者たちが追ってくる中、理志に解毒剤を与えるには儀式が必要だった。
命がけの儀式の間、香織は理志のスライム体を抱きしめ続けた。「どんな姿でも愛している。でも、あなたの望む姿に戻る手伝いをさせて」
儀式が完了し、理志は人間の姿を取り戻した。二人は施設の正体を警察に通報した。
「あなたがスライムでも人間でも、私の気持ちは変わらなかった」と香織は理志に告げた。理志は微笑み、「でも人間の方が抱きしめやすいでしょ?」と冗談を言った。
二人は笑いながら、新たな日常へと歩き出した。
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▼ぴこ蔵の感想:
クライマックスの盛り上がりに欠けると思ったので、改善策を聞いてみました。
「このあらすじをさらにサスペンスフルでリアリティが感じられる物語にするためには、どんな要素が必要でしょうか?」
△Claudeの回答:
このあらすじをさらにサスペンスフルでリアリティのある物語に発展させるために、以下の要素が効果的でしょう:
1. 詳細な心理描写 理志がスライム化した恐怖や混乱、香織の絶望と決意など、両者の心情をより深く掘り下げることで読者の共感を引き出せます。
2. 施設の不気味な雰囲気 一見普通に見える介護施設の違和感(廊下の奇妙な臭い、夜間の異常な音、不自然に笑顔の職員など)を徐々に明らかにしていく手法。
3. カルトの複雑な教義と背景 単なる悪役組織ではなく、なぜスライム化を「浄化」と信じるに至ったのか、説得力のある歴史や哲学を持たせる。
4. 内通者の存在 香織の知人や理志の友人が実はカルトのメンバーだったという裏切り要素。
5. 時間制限 「スライム化から○日以内に戻さないと元に戻れなくなる」などの切迫感を与える要素。
6. スライム状態の両義性 理志自身が次第にスライムの状態に快適さを感じ始め、人間に戻りたいのかという葛藤を抱える展開。
7. 解毒剤の副作用 解毒剤に深刻な副作用があり、香織と理志が苦渋の選択を迫られる状況。
8. 社会的背景の描写 施設が地域で持つ影響力や権力構造を描くことで、より広い社会批評としての側面を持たせる。
9. 感覚的な描写 スライム状態の触感や動きなど、通常の人間にはない状態を具体的に描写し、異質さを強調する。
これらの要素を組み合わせることで、単なるファンタジー要素を含んだ恋愛物語ではなく、存在の本質や愛の意味を問いかける深みのあるサスペンス作品に昇華できるでしょう。
後はこれらの要素を一つずつ取り上げて、ホラー感たっぷりに描写するよう指示していけば、AIが叩き台となるサンプルを書いてくれます。
こうして「自分好みの面白さ」の発現確率を上げていきましょう。
<QUEST>
私の拙い創作手法を少しでも分かりやすく伝えたいので、作家としてのあなたの方向性が知りたいと思っています。下記のボタンより質問に答えてくださるとうれしいです。
●あなたはどちらのタイプですか?
A)特定のテーマやモチーフに焦点を当てるタイプ:まずは書きたいことがあって、それを表現するために執筆技術が欲しいと思っている
B)執筆プロセスを通じての発見を重視するタイプ:物語を書くという行為自体がやりたくて、そのテーマやモチーフを探している
<P.S.>
『ぴこ蔵塾NEO』には、面白いストーリーに欠かせない要素を深掘りする講座が満載です。ただし、これらの講座はいつ販売終了になるか分かりません。お早めの入手をお勧めします。
●『Another Ghost 問題のどんでん返し』
もうワンランク上の物語を!「アナザーゴースト」が導く、驚愕の結末! ぴこ山ぴこ蔵が贈る最強のどんでん返しロードマップ。
●『完全保存版・悪の事業計画』
「悪」の世界へようこそ! あなたの物語の作り方を根本から変える衝撃の講座です。
●『主人公の目的の作り方』
今すぐ物語を作らねばならないあなたへ。物語のゴールであり、作者のテーマでもある「主人公の目的」。その見つけ方、教えます。
●『物語は3分で作れ!』
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