【無料版】「好き」で「得意」な結末とは?
ニュースレター『生成AI時代のストーリーテリング』無料版
「好き」で「得意」な結末とは?
●面白い物語の可能性を探る
物語の結末を8パターンに分類することに何の意味があるのかと言うと、一番大きいメリットは自作の物語を「客観視」できることだと思います。
人間は慣習の虜囚です。
多くの人は自分が閉じ込められている「主観」の枠組みになかなか気づきません。ケアレスミスを起こすのは焦っている時ですが、「自分は今焦っているな」と気づくことはあまりありません。
そんな時には他人の気持ちになって自分を見つめ直すのが有効です。
自分の物語の結末の選択肢を、他人の視線で冷静に分析するのです。
そこには思いがけない可能性が潜んでいることがよくあります。
結末を8パターンに分けると、考えたこともないような展開に出会ってハッとしたり、「やっぱりこれではダメだ」ときっぱり諦めたりできるようになります。
前回の有料版ニュースレターでは、8パターンの結末を作るコツとそのためのプロンプトをご紹介しました。
もちろん時間と頭をしっかり使えばプロンプトなど必要ありませんが、実際、既に生成AIがそこにあるのですから、その力を利用するのは現実的な選択だと思います。
自分でやってみれば判りますが、これはけっこう大変な作業です。私が自分だけで8パターンの結末あらすじを作った時は4時間かかりました。(そしてとても疲れました)
ちなみに今回はMicrosoftのCopilotを使って「赤ずきん」の8つの結末を作ってみました。全部作るのにかかった時間は1分か2分か、まあ大体そのくらいでした。
どちらを選ぼうともあなたの自由です。
すべての行程を自分の頭だけでやり通す。それもまた生成AI時代のストーリーテリングのスタイルの一つだと思います。
いずれにせよ、私たちが物語創作に使える時間は有限です。まずは手を動かさないと、あっという間に人生が終わってしまいます。
それでは、探求の旅を続けましょう。どんな結末が赤ずきんを待ち構えているのでしょうか?
<赤ずきんのあらすじ>
赤ずきんと呼ばれる女の子がいた。彼女はワインを届けるお使いを頼まれて森の向こうのおばあさんの家へと向かうが、その途中で一匹の狼に遭い、唆されて道草をする。
狼は先回りをしておばあさんの家へ行き、家にいたおばあさんを食べてしまう。そしておばあさんの姿に成り代わり、赤ずきんが来るのを待つ。
赤ずきんがおばあさんの家に到着。おばあさんに化けていた狼に赤ずきんは食べられてしまう。
満腹になった狼が寝入っていたところを通りがかった猟師が気付き、狼の腹の中から二人を助け出す。
赤ずきんは言いつけを守らなかった自分を悔い、反省していい子になる。
以下は、【問題】、【敵】、【目的】の3要素の組み合わせによる8つの結末のあらすじです。それぞれの『結末』には、その組み合わせを示すラベルを付けています。
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