「3年2組にお化けが出たんだって」

全くのノープランから3分でAIに物語を作らせた実例を挙げます。私自身には何のアイデアも出していません。たまたま目の前にあった素材を、そのままChatGPTに入力しただけで、こんな物語を紡いでくれました。
ぴこ山ぴこ蔵 2024.09.13
誰でも

◆AIで物語をゼロから作る実例

こんにちは、ぴこ山ぴこ蔵です。

今日はAIを使って物語のアイデアを生み出し、それをふくらませる方法を具体的に語ります。

昨日、ジョギングしていると下校中の小学生たちが噂話しているのが聞こえてきました。

「3年2組にお化けが出たんだって」

その言葉が面白かったので記憶に残りました。

忘れないように、帰宅してすぐにChatGPTにその話を書いてもらうことにしました。

以下はその顛末です。

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▼ぴこ蔵の指示

「3年2組にお化けが出たんだって」というセリフから始まり、同じセリフで終わる物語のアイデアを書いてくれますか? 5パターンお願いします。

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●ChatGPTからの答え

以下に「3年2組にお化けが出たんだって」というセリフで始まり、同じセリフで終わる物語のアイデアを5パターンご提案します。

### 1. タイムループの罠

**概要:** 主人公のケンタは、友達から「3年2組にお化けが出たんだって」と聞く。その日、クラスの全員が次々と不思議な現象に巻き込まれる。時間が巻き戻り、同じ一日が繰り返されることに気付いたケンタは、原因がクラスに残された古い時計にあると突き止める。時計を壊そうとするが、何度試みても失敗する。結局、ケンタはその日の終わりに再び「3年2組にお化けが出たんだって」という声を聞き、タイムループが続くことを悟る。

### 2. 伝説の噂

**概要:** クラスメイトのユウタが、3年2組にお化けが出るという噂を広めたのは冗談のつもりだった。しかし、次第にその噂が現実となり、教室で奇妙な現象が起き始める。ユウタは責任を感じ、友達と一緒にお化けの正体を暴こうとするが、実は噂を信じた生徒たちの恐怖心が実体化していたことが判明。最後にユウタが「3年2組にお化けが出たんだって」と呟くと、噂は完全に実体となり、誰にも止められなくなる。

### 3. 迷子の魂

**概要:** 「3年2組にお化けが出たんだって」という話を聞いたユキは、実際に教室で幽霊の姿を見る。幽霊は昔、3年2組に在籍していた生徒のもので、未練を残してこの世に留まっていることがわかる。ユキはその生徒の思いを聞き、供養を手伝うことで幽霊を成仏させる。しかし、次の日も同じセリフが繰り返され、新たな幽霊が現れる。実は、学校には多くの未練を抱えた魂が集まっていたのだ。

### 4. お化けの正体

**概要:** 友達から「3年2組にお化けが出たんだって」と聞いたアキラは、その話を信じず笑い飛ばす。しかし、実際に夜の学校に忍び込んで調査することに。教室で何かの気配を感じたアキラは驚くが、それはお化けではなく、学校の守衛が放置していた防犯用のドローンだった。友達に真実を話しても誰も信じず、噂は変わらず広まる。最後に、また誰かが「3年2組にお化けが出たんだって」と言うのを聞き、アキラは溜息をつく。

### 5. クラスの秘密

**概要:** 「3年2組にお化けが出たんだって」という噂が学校中に広まり、次第にクラス全員がパニック状態に。しかし、そのお化けの正体は実際には生徒の一人であるカナコで、彼女はクラスメイトたちに一連の現象を仕組んでいた。理由は、自分が無視されていたことに対する小さな復讐心だった。しかし、悪ふざけがエスカレートし、本当に不気味なことが次々と起こり始める。最後に、カナコ自身も「3年2組にお化けが出たんだって」と呟き、彼女の計画が手に負えなくなったことを悟る。

それぞれの物語は、「3年2組にお化けが出たんだって」というセリフで始まり、結末に再び同じセリフが繰り返される構成です。各パターンで異なるテーマや展開を楽しんでください。

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※ぴこ蔵です。

「3年2組にお化けが出たんだって」を最初と最後に繰り返すことでループを作りました。物語作りの基礎的なテクニックの一つです。

どのパターンもそれなりに味わいがあって面白かったのですが、どれを採用するかとなると今ひとつ決め手にかけました。

そこで要素を追加することにしました。

私の大好きなコンセプトの一つ「超能力」をマッシュアップしてもらいましょう。

でも、どんな超能力にしようかな?

そこで私は超能力を作るために、もう一度AIにお願いしました。

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▼ぴこ蔵の指示

「田子の浦ゆうち出でてみれば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」という短歌から、主人公に与えられる不思議な能力を作ってください。特にその能力の架空の歴史や有名な発現事件の判例について教えてくれますか?

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●ChatGPTからの答え

短歌「田子の浦ゆうち出でてみれば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」から着想を得た主人公の不思議な能力とその架空の歴史、有名な発現事件の判例を以下にまとめました。

### 能力: 「雪霞の視界(せっかのしかい)」

**概要:**

この能力は、視界に映るもの全てを真っ白に染め、過去の出来事や隠された真実を映し出すというものです。まるで富士の山頂に雪が積もるように、白く霞んだ視界を通じて物事の「本質」を見ることができるため、嘘や偽りが視えなくなるだけでなく、未来の一端すら垣間見ることができるとされています。

### 能力の架空の歴史

「雪霞の視界」は、古代より稀に出現する能力で、最初に記録されたのは平安時代末期のことです。当時の僧侶たちが富士山の神秘を讃え、そこから授かった力として信じられていました。この能力は「雪の使者」と呼ばれる一部の者にのみ継承され、彼らは雪の精霊の加護を受けた存在とされていました。富士山を神聖視する文化と相まって、この能力は神託や予言に使われ、特に国家の一大事や戦争時にその威力を発揮したと言い伝えられています。

中世には、能力の持ち主が各地の豪族や武士に重用される一方で、時にその力を恐れられ、迫害されることもありました。能力の本質が「見ること」であるため、持ち主の中にはその力を秘めたまま生涯を終えた者も多く、伝説や逸話として語り継がれています。

### 有名な発現事件の判例

**事件名: 「白霞の合戦」**

**時代:** 戦国時代

**背景:** 甲斐の戦国大名が、富士山近くで敵軍と激突する合戦がありました。この合戦は、「白霞の合戦」と呼ばれ、戦局は絶望的と言われていました。だが、その時、雪霞の視界を持つ一人の武士が登場します。彼は真っ白に染まった視界を通して、敵の伏兵の位置や奇襲の計画を見抜き、的確な指示を出すことで味方の大逆転を果たしました。

この勝利は、富士山の加護とされ、以降、その能力は「白霞の神託」として崇められました。しかし、戦後、能力の持ち主は戦の惨状を目の当たりにしたことにより視界を失い、富士山の麓で隠遁生活を送りました。この出来事は、「見る力の代償」として語り継がれ、能力の使用には重大なリスクが伴うことが広く知られるようになりました。

**事件名: 「雪霞の一夜」**

**時代:** 江戸時代初期

**背景:** ある大名の家臣であった女性がこの能力を発現させ、江戸城内で発生した謀反の企みを事前に察知した事件です。彼女は、城内の回廊で白く霞む視界の中、暗殺者たちの姿を見つけます。彼女の報告により、大名は事なきを得て、謀反は未遂に終わりました。しかし、この事件が原因で、彼女は能力を危険視され、大名家から遠ざけられたとされています。

この「雪霞の一夜」は、能力の存在を再認識させた出来事として有名であり、以降、この能力が「危険でありながらも国家の存続に必要不可欠なもの」として認識されるようになりました。また、彼女の存在は「白い幻影」として語り継がれ、後世の能や歌舞伎などで物語の題材としても登場しています。

これらの歴史と事件を通じて、「雪霞の視界」は富士山にまつわる神秘と密接に関係し、時折歴史の重要な局面でその姿を現してきたとされています。

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※ぴこ蔵です。

ChatGPTはなかなか素敵な超能力を一瞬で捏造してくれました。これを採用しようと思います。

「田子の浦ゆうち出でてみれば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける」という和歌を選んだのはただの偶然です。たまたま開いていたホームページに表示されていたのでコピペしやすかったのです。

何かと何かをマッシュアップする時には、このぐらい飛躍したほうがハプニングを起こしてくれます。

さて、この「雪霞の視界」という超能力を使うのにぴったりのストーリーはどれかな? と、先程の5パターンのアイデアをあらためて読んでみると、3番がうまくハマりそうです。

それに、なんと主人公の名前が“ユキ”ちゃんではありませんか。

これはもう運命です!

さっそく次のようなプロンプトをChatGPTに投げました。

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▼ぴこ蔵の指示

<3. 迷子の魂「3年2組にお化けが出たんだって」という話を聞いたユキは、実際に教室で幽霊の姿を見る。幽霊は昔、3年2組に在籍していた生徒のもので、未練を残してこの世に留まっていることがわかる。ユキはその生徒の思いを聞き、供養を手伝うことで幽霊を成仏させる。しかし、次の日も同じセリフが繰り返され、新たな幽霊が現れる。実は、学校には多くの未練を抱えた魂が集まっていたのだ。>というアイデアを、「雪霞の視界」と呼ばれる特殊能力を持つ主人公ユキの物語としてあらすじにしてくれますか?

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●ChatGPTからの答え

### あらすじ: 「雪霞の視界」

**序章:**

ユキは、転校先の学校で「3年2組にお化けが出たんだって」という噂を耳にする。好奇心旺盛な彼女は、誰もいない放課後の教室に忍び込み、そこで実際に幽霊の姿を目にする。彼女の持つ特殊能力「雪霞の視界」によって、幽霊の姿が白く霞んだ視界の中に浮かび上がったのだ。

**発端:**

幽霊はかつて3年2組に在籍していた生徒の魂で、クラスメイトたちに無視され続けた末に命を絶ったという未練を抱えていた。ユキは「雪霞の視界」を通じて、その生徒の過去と悲しい思いを視ることができた。彼女は幽霊の思いに共感し、供養を手伝うことを決意する。ユキの手助けによって、幽霊はついに成仏し、教室から姿を消す。

**展開:**

翌日、ユキは教室で再び「3年2組にお化けが出たんだって」という噂を聞く。訝しがるユキが教室に戻ると、別の幽霊が現れる。今度の幽霊は戦時中に学校の敷地で命を落とした兵士の魂だった。「雪霞の視界」によって、彼の未練が戦地に残してきた家族への思いであることを知ったユキは、兵士のためにも供養を行い、その魂を安らかに送り出す。

**クライマックス:**

日々同じ噂が繰り返され、次々と新たな幽霊が現れることに気づいたユキは、学校自体が未練を抱えた魂たちの集まる場所であることを悟る。彼女の「雪霞の視界」は、これらの魂たちの抱える痛みと未練を視る力を与えていた。ユキは、それぞれの幽霊が抱える思いに寄り添い、成仏させることで学校の呪縛を解こうとする。

**結末:**

ユキは一人一人の魂を供養し続けるが、噂は一向に止まらない。最後に現れたのは、自分自身の祖母であり、かつてこの学校で教鞭を執っていた教師の幽霊だった。祖母の未練を「雪霞の視界」で見つめ、過去に果たせなかった夢や、守れなかった生徒たちへの思いを知るユキ。彼女は祖母の魂を慰め、その後は学校の呪縛も解け、幽霊は現れなくなる。

しかし、物語の終わりにはまた誰かが「3年2組にお化けが出たんだって」と呟く。ユキは学校にはまだ多くの未練が残っていることを悟り、再び視界を白く染め、次なる幽霊との対話に向かう決意を固める。

この物語は、「雪霞の視界」を持つユキが未練を抱える魂と向き合い、供養し続けることで学校の平和を取り戻すまでの奮闘を描いたものです。過去と現在を繋ぐこの視界の力は、ただ真実を視るだけでなく、未解決の思いを和らげるための架け橋となるのです。

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※ぴこ蔵です。

通りすがりの小学生の会話と、偶然目にした和歌から、こうして最初のあらすじが出来ました。

たまたま拾った素材をChatGPTに投げ込んだだけで、なかなかのネタを作ってくれたわけです。

この段階から、ホラーにもファンタジーにも変わり種ミステリーにでもアレンジできます。

ホラーなら怖い怖い心霊現象をプラスしたり、青春ファンタジーなら困っている同級生の悩みを解決したり、過去の殺人事件の謎を解いて犯人を捕まえるミステリー展開だって自由自在です。

ここからはあなた自身がアレンジして完成作品を書いていただきたいと思います。

●ここで気づいた重要な事実

この段階で、私ははたと気づきました。

AIでこの程度のあらすじを作るのなら、手順さえ知っていれば3分もかからないということに。

これからの物語作家には、コンセプトに沿った大量のアイデアと、それを生み出すスピードが求められます。

AIを使わずにその要求に答えるのは難しくなってきつつあります。

あなたがAIを使わなくても、他の作者はどんどん使いまくるでしょう。その結果、生産力に大きな差が出ます。

AIの時代がやってきたというのはそういうことなのです。

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