最も簡単な物語創作法「書き換え法」

こんにちは、ぴこ山ぴこ蔵です。

現在、AIを使って物語を素早く作るためにはいくつか方法がありますが、いちばん簡単なのは、既存の物語を自分のキャラクターや世界観に書き換える方法です。

AIに出す指示はこんな感じでOK。

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グリム童話の「美女と野獣」の舞台や登場人物や小道具を、現代の東京に置き換えて、あらすじで出力してくれますか？　主人公の名前はその設定に従って書き換えてください。

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するとAIはすぐに書き換えてくれました。タイトルも適当に付けてくれました。気に入らない時には自分で好きなものに変えましょう。今回はちょっとダサいぐらいのが昭和っぽくって好都合だったので、このままで進めます。

＜ChatGPT4.OMNI＞

タイトル： 「東京の夜に咲く愛」

あらすじ：

東京の大手企業で働く青年、山崎英二は、父親が経営する老舗の和菓子屋「やまざき屋」の店が倒産寸前であることを知る。父親が誤って巨大企業グループの代表、朝倉亮（別名「ビースト」）の大切な家宝を壊してしまったことが原因だ。亮は、父親の過失を許さず、多額の賠償を求める。英二は、父親を救うために自分を犠牲にして亮の元で働くことを申し出る。

亮は、英二に毎晩、自分の豪邸で会うことを条件に受け入れる。この豪邸は、東京の中心にそびえ立つ、しかし外部からは秘密めいた高層マンションである。英二は亮の冷たい態度に戸惑いながらも、次第に彼の孤独や内面の優しさに気づいていく。亮はかつて、冷酷な経営者になる前に心の傷を負い、心を閉ざしてしまったのだ。

ある日、英二は家族のことが心配になり、しばらく家に戻ることを亮に頼む。亮はこれを許すが、必ず戻るようにと強く念を押す。英二は家族と過ごす中で、亮に対する感情が愛へと変わりつつあることに気づく。しかし、亮の元へ戻ることを迷ってしまう。

一方、亮は英二が戻らないことに絶望し、心の闇に飲み込まれ、ついには倒れてしまう。英二はこのことを夢で感じ取り、慌てて亮の元へ駆けつける。そして、亮が倒れているのを見つけ、彼の手を握りしめて自分の気持ちを告白する。

英二の愛によって、亮は心を開き、再び人間らしい温かさを取り戻す。二人は、お互いの存在がどれほど大切かを改めて理解し合い、東京の夜景を背景に新たな人生を共に歩み始める。

▲AIが選択したのは、なんと、BLでした！　

おおーっ！　亮と英二かーっ！

しかし、今時こんなことで驚くのは自分の常識がアップデートされていないという証拠ですね。

例えば映画『ブロークバック・マウンテン』も男同士の恋愛を描いた作品ですが、その純愛の切なさは性別など関係なくまさに至上の絶品であり、私の好きなラブストーリーでも5本の指に入ります。

恋愛物語の大前提である「恋の障壁となる社会の禁忌」が徐々に減ってきているわけですね。現代劇で男女間のラブストーリーを作る難易度が上がっているということです。

ただしこの『東京の夜に咲く愛』の場合、そこはかとなく漂う「昭和」感が、まだ同性愛が大きな障壁として立ちはだかっていた時代を彷彿とさせて、禁断の恋ならではの哀切さを巧みに演出してくれました。

それはともかく、このストーリーを読むだけで「物語構造の抽出」がいかにポテンシャルを発揮するかが判ります。

なにしろあの超有名な「美女と野獣」の設定を変えるだけで、充分に「別の物語」となりうるプロットを作成することが可能なのです。

ただまあ、70％ぐらいの確率でバレますけど。

そんなわけで、もう少しオリジナリティーを出したかったので、ぴこ蔵特製の「AIによる物語創作システム“PLOTWIZARD”」が作ったこんなプロンプトを使ってみました。